『宮下藤花』 製作日誌 その5

★立体館入り口へもどる

日誌は上にいくほど新しいものになります

【『藤花』の説明】 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【完成】


99/05/25

■複製作業にあたって、涙の赤貧モデラーであるぼくに欠く事の出来ない節制術。それは使い古しの
シリコンブロック(増量材)の混入!

パーツの粘土埋め■まずはやっぱり粘土にパーツ埋め。
でも相変わらずこれには時間かかってしまってしまいマス・・・。4時間くらい。しかも2度失敗してたり〜(汗)。

シリコンの流し込み・1回目■粘土埋めが完了しましたら、深さ5、6mmくらいになるようにシリコンを流していきます。この時エアブラシを使って、パーツに接するシリコン部分の気泡を取り除いてやるとよいそうです(どっかで聞いたテク)
シュッ、シュッ〜。

シリコンブロックを貼り付け■上にブロックを置いても沈み込んでいかないくらいにシリコンが固まりましたら(今回の場合3時間程度でした)、再度2、3mm程度に薄くシリコンを流し込みます。
で、パーツと接しないように注意しつつ、あらかじめ切っておいた増量材を貼り付けるように並べてくです。
厚みのある型の時はこの工程を何度か繰り返します。その場合、流し込みの度に起きなければならず、睡眠不足になるのは確定的・・・(汗)。

流し込み終了〜■増量用のシリコンブロックを並べ終わったら、パーツがきっちり見えなくなるまで最後のシリコン流し込み〜。あとは完全に硬化するまでのガマン。
固まったのを確認しましたら、この上から溶いた石膏を流し込んでバックアップの作製っす。それでホントに終了〜。永かった・・・。
あ、ちなみに写真に見えてる突起は、石膏のバックアップ用のガイドです。

※増量材使用時の注意点〜

増量材にシリコンを使うときには、型だった時に表面になってた部分(つまりキャストや離型剤や手の油がついた部分)は切り削いでから使用した方がいいです。油分が付着したままですと、最悪新しいシリコン部分との間で剥離を起こします

それと、「増量材」と「新しく流し込むシリコン」は出来るだけ同じ銘柄の物を使う事をお勧めします。違う銘柄の場合、『耐ひっぱり力(そんな言葉があるかどうか疑問/^^;)』や成分の関係で、やはり剥離を起こす危険性がありますです。

99/05/20

石膏のバックアップ■残りのパーツは全部一まとめにして型取ろうと考えてたんですけど、パーツによって厚みがまちまちなので2つに分ける事にしました。厚いパーツの方に合せてたらシリコンいくらあっても足りないし(汗)。複製に失敗した時の無駄を減らす目的もあったり。

■薄いパーツ群からやってくんですが、パーツが薄ければ当然 型も薄くなる・・・という訳で、シリコン型に石膏製のバックアップ(補助)を付けることにしたっす。やり方は簡単で、シリコン硬化後に枠を外さないで、そのままシリコンの上に
石膏を流し込むだけです。
とか言いながら、例のごとく1度失敗してますが(流し込み中に石膏が固まってまった・・・)

キャスト流し込み後■今回の型はアンダーゲート方式で作っちゃいました。(ご忠告下さった方々、サンクスです〜)
キャストを流し込むランナー部分には5mmプラ棒を使ったっす。それにしても粘土埋めと粘土外しの疲れること・・・。あれさえ無ければ型取りももっと楽しいのに〜(;_;)

■で、流し込みー。いつもながらドキドキしますよ〜。初恋の気分。
キャストが固まったらパカッとな。

・・・奇跡だ・・・気泡がない・・・


パーツ配置に3時間も悩んだ甲斐があったよ、、、
あ〜〜、あっちこっちのHP回って型取り法の勉強しといて良かったっす〜〜!(嬉泣)

99/05/16

スカートとストラップの複製■スカートとカバンのストラップ部分はどうやっても気泡が入りそうだったので、オーバーフロー(でしたっけ??)方式で型取りしました。型にドボドボっとキャスト流して上からフタをするやり方らしい・・・。

■やってみたら案外簡単にいきました。注意点といえばフタをする時の圧力を一定にする事ぐらいかも。押さえてた力が弱くなると、逆に空気を吸い込みます〜(汗)

■それと、
離型剤の吹きかけ具合が難しかったっす。薄〜くでいいのについつい余計に吹きすぎてツルツルピカピカの成型品を作っちゃったり(^^;)。加減しらずなもんで・・・。

99/05/14

脚の複製■お次は脚の型取りー、トリトリ。

■脚部分。はじめは他のパーツをアンダーゲート方式で型取りする時に、ゲートの一部として埋めればいいかな、、、とか考えてたんですけど、靴紐のディティールがネックになってしまって断念。結局脚同士で型を取る事にしました。

■ところが・・・どうやってもクツ底部分にキャストが行きわたらないっす(5連続でガクッ)。
という経緯で、クツ底のためにもう1型増やして3面型になっちゃいました(写真)。
結果、脚を抜く事には成功。
でも次回からはクツ部分は別パーツにしようと固く決心・・・。

99/05/11

キャスト■シリコン型も出来上がったので、早速『キャスト』を流し込んでみたい・・・んですが、缶の蓋を開けるのに四苦八苦。軽く10分かかりました(T_T)。
蓋が開くと、そこはかとなく灯油のにほい。よかった、これならなんとか耐えられそう、、、。

相変わらず計量ハカリがないので、またもや目分量で2液を混合。あらかじめ輪ゴムでしばっておいた型に流し込みますと・・・

キャスト流し・1回目■・・・こうなりました(涙)
やー、空気穴を開けてなかったのが原因のようです(^^;)。キャスト自体はちゃんと固まってくれてるんすケド・・・。

という事で、空気穴の溝をシリコン型に彫って再度トライ!

・・・したんですが、またもや同じような状態に。理由は注入口と空気穴が隣接しすぎてて、あふれたキャストが空気穴をふさいじゃうから。トホ。仕方ないので二つの穴の境目にセロテープで土手を作りました・・・。

失敗作達■3度目以降はキャストも隅々まで流れてくれて成功!気泡もナシ!
のはずが、今度はキチンと硬化してくれないっ。何度やってもグミ状のモノばかり・・・。ちゃんとA液の方を多めに入れてるのになぁ、、、はっ!もしかして多すぎるんじゃ・・・。

複製成功!■それで正解でした(^^;)。これくらいの少量では目に見えるくらいの分量差は必要ないようっす。

は〜〜〜、それにしても複製が出来上がると、妙な感動があります。なんだろう?こりは。
分身を作る事によってDNAレベルでの種の本能が満たされるんでしょ−か?(←それ大袈裟すぎ/笑)

99/05/09

シリコン■型取りまでやっと辿りつけましたー。思えば遠くへ来たもんだ〜と。

右に並んでますのが型取り用の素材、
『シリコン』です。1kg2500円〜ぐらいで売ってます。高けーです

■んでは早速実験してみまっしょい。
はじめにお話しておきますと、ぼくは型取り作業を生まれて初めてやりますんで、以下の手順には間違いが数え切れないほど含まれてるものと思われます。笑うもヨシ、同じ轍を踏むもまたヨシ(うそうそ)

分割ライン■えーと、パーツの中で一番シンプルな形をしている頭の部分で試してみたいと思うっす。
まずシリコンの分割ラインをパーツにひいてみました。
気泡のたまりにくい角度かつ、気泡の出来そうな部分を中心に鉛筆でアタリをつけますです。

パーツを粘土に埋め埋め■それでもって今度は油粘土に描いたラインに合せて埋めてきます。粘土とパーツの境目がそのままパーティングラインになっちゃいますので、出来るだけキレイに埋めたいトコロ。

埋め終わったらシリコン型のための囲いをプラ板などで作ってきます。囲いはシリコンが漏れ出さないように、ガムテープなりセロテープなりで隙間をふさいでまわります〜。
ここまでの所要時間1時間。フ〜。

シリコンを流しつつ■準備が出来たらシリコン流し始め〜。
なんでも「シリコン100gに対して硬化剤を40滴垂らせ」などと説明書きには記されておりますが、この時はまだハカリを用意出来てなかったので目分量で入れちゃいましたテヘ(じゃないよ、、、)。
「そのまま12時間まて」と書かれてますんで、寝ちゃいました。ここまで所要時間が2時間。フヒ〜。

片面終了〜■12時間経過〜。触ってみると結構ガチガチ。硬化剤入れすぎたきゃ?
次に、型をひっくり返して油粘土を取り除きます。
うひゃ〜〜〜、面倒くさい〜〜〜!!
というわけで、綿棒などを駆使しつつキレイにしたのが右のもの。パーツが型から外れちゃうと今までの苦労がパーになっちゃいますんで、神経すり減らしました。
でもって、パーツ以外の面に離型剤を塗りたくってくです。
リンレイの床用ワックスを使いました。
で、硬化時間を除いた所要時間は4時間。フヒフ〜。

両面にシリコン注ぎ完了!■離型剤を塗ったら、前と同じ要領でもう片面にもシリコンを流し込み〜。もちろんきっちりと待ちましたよ。12時間

なんか冷蔵庫みたいですね。(←神経消耗してて小学生的感想をはく)

シリコン割り■いよいよシリコン型を割っていきます。緊張の瞬間っす。メリッ、メリメリ、メリメリメ〜

はぁ、はぁ、やっと頭のパーツを救出できました。今までやってきたことは無駄じゃなかったんだよネ・・・。


【『藤花』の説明】 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【完成】

★いちばん上へ